こんにちはkyokotobaです
今回は国宝キトラ古墳壁画公開に行ってきたので皆さんにお伝えしたいと思います
時期は2024年の夏だったのですが記事が遅くなってしまいました
毎年4回定期的に公開は開催されています
もちろん2025年も開催されていますので後ほど説明したいと思います
キトラ古墳と言えば高松塚古墳に続いて壁画が発見された古墳として有名です
高松塚古墳壁画に描かれた人物群像は描かれていませんが四神、十二支、天文図、日月の壁画があり素晴らしく精緻に描かれていて国宝に指定されています

実はキトラ古墳壁画公開で訪れたキトラ古墳はkyokotobaが古墳を色々訪れることになった最初の古墳なのです
Blog記事ではたくさん古墳の紹介をしていますが本当は最初にキトラ古墳を紹介すべきだったのです
それまでは古墳に興味があったかと問われるとそこまで興味は無かったのですが壁画公開に参加してキトラ古墳を見学したことで俄然興味が出てきたのです

興味がある方は最後まで読んでいただけると嬉しいです
飛鳥時代の古墳と美術に興味があり当時の人々の思いに浸りたいシニアにおすすめです
キトラ古墳とは
最初にキトラ古墳の紹介をしたいと思います
キトラ古墳は高松塚古墳に続き日本で2番目に発見された壁画古墳です
二段の円墳で上段が直径9.4m、下段が直径13.8m、高さは4mとされています
7世紀末~8世紀初め頃に造られたと考えられています

高松塚古墳の壁画が発見されたときに「近くに似たような古墳がある」と地元の人から連絡があり調査が開始されました
1983年に高松塚古墳と同様に壁画に絵画が描かれていることが調査によって分かり大発見につながりました
築造はキトラ古墳が高松塚古墳より少し古いようですが、ほぼ同年代と言って良いそうです
高松塚古墳とほぼ同時期の築造で同様な小型の円墳、しかも絵画壁画もあることから両古墳を兄弟古墳とも呼ばれています

石室には四神、十二支、天文図、日月の壁画があり国宝です

古墳は国の特別史跡に指定されています
埋葬者は分かっていません
皇族では弓削皇子、高市皇子
豪族では安倍御主人(あべのみうし)
渡来人としては百済王善広などが候補とされています
「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」では渡来系の有力者を押していました
キトラ古墳壁画の公開
「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」の1階がキトラ古墳壁画保存管理施設になっています
壁画保存のために石室から取り出されたキトラ古墳壁画の実物を期間限定で公開しています
すべての壁画に対面できるわけではなく定期的に公開壁画を決めて公開しています
kyokotobaが訪れたのは「朱雀」の時期でした

小さな別室でご対面します
高松塚古墳壁画より間近で見ることは出来ますが劣化しているので分かりづらいです
パンフレットからお借りした部屋の様子です

2025年度の公開スケジュールは下記の通りです

見学には事前申し込みが必要です
興味がある方は下記の文化庁のホームページから申込みをしてください
申し込むと当選者には参加証が送られてきます

「キトラ古墳」からのウォーキングコース紹介
せっかくキトラ古墳まで行くので「キトラ古墳周辺地区」を見学するコースを歩きました
近鉄電車壷阪寺駅からキトラ古墳に向かい壁画公開に参加した後はキトラ古墳周辺地区を歩いて近鉄電車飛鳥駅より帰路に着くコースでした
所要時間は壁画公開の見学を入れても2時間ほどです
高松塚古墳も近いので時間に余裕があれば足を伸ばすこともおすすめします
ウォーキングコース

近鉄電車壷阪寺駅
飛鳥駅が飛鳥観光の中心の駅になりますが今回は壺阪駅から歩いてキトラ古墳を目指します

商店街を抜けてそのまままっすぐ進みます

道なりに歩いているとキトラ古墳公開案内の看板が立っていました

15分ほどでキトラ古墳・古墳鑑賞広場に到着です

キトラ古墳・古墳鑑賞広場
キトラ古墳の全面は古墳鑑賞広場として整備され一般開放されています
家族連れがピクニックもできる気持ちがいい公園です
見上げればキトラ古墳があります

古墳鑑賞広場の横の小道を通ってキトラ古墳に向かいます
キトラ古墳
当時の貴人の古墳は二つの尾根に囲まれた谷の奥に造られました

キトラ古墳もそのような地形です
ただ今は前方の公園が広く開けていますが当時は尾根が張り出していたので当時と今ではキトラ古墳の埋葬者から見える景色は違うようです

キトラという名前はどうして付いたのでしょうか
2説があります
一つは古墳がある地域の「北浦(きたうら)」が訛ってキトラと呼ばれたという説
もう一つは鎌倉時代に盗掘した者が知人に「カメと虎の絵があった」と語ったところ「亀虎」なのでキトラとなった説です
現在ではきれいに復元整備されています
こうして国の宝を後世に残していこうとする自治体の努力は素晴らしいと思います

墳墓の前には四神や天文図を模写できるレリーフ版が置かれています
紙を載せて上からなぞると写し取ることができます

キトラ古墳地形復元模型
尾根を削って平面にして、その上に墳墓を造ったことが良く分かります

キトラ古墳の横の小道を降りると「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」があります
「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」
今回訪れる壁画公開場所であるキトラ古墳壁画保存管理施設があるのが「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」です
すべて無料で見学することができます
高松塚壁画館は有料だったのでこの差は何でしょうか?

1階がキトラ古墳壁画保存管理施設です
地下は実物大のキトラ古墳の石室や壁画の精巧なレプリカ、壁画の映像や飛鳥時代の生活をあらわしたジオラマなどが展示され楽しく学べる施設になっています
地下一階が入り口になっています

・施設情報
開館時間 9:30~17:00 3月~11月
開館時間 9:30~16:30 12月~2月
休館日 年末年始(12/29~1/3)
地下一階の壁画公開の受付を済ませます

受付札をもらって時間まで待機します

その間に展示室を見学することもできるし壁画見学後にゆっくり展示室を回ることも自由です
10人ほどが1グループで1階の壁画室に案内されます

見学時間は15分ほどの短時間です
係りに人に質問をすることもできます
写真は禁止なので撮ることは出来ませんでした
壁画見学のあとは展示室を見学しました

展示室の中に入るとキトラ古墳と壁画の世界に入ったような感じでした

石室の復元展示




当時の生活が分かるジオラマ展示

四神の館から地下通路で繋がっているのが別館です

キトラ古墳周辺地区
「キトラ古墳周辺地区」はキトラ古墳と檜隈寺(ひのくまでら)跡を含んだ一体の名称です周辺の自然環境や田園環境とあわせて守るように整備されています

・四神の広場
四神の館別館の前に広がる芝生の広場です
ひろびろしていて自由にゆったりくつろいだりできます
ここも無料なのが良いですね


・展望台
四神の館の横にある展望台に登ってみました

飛鳥駅の方向を見ると遠くに畝傍御陵前の街並みも見ることが出来ます

四神の広場から檜隈寺(ひのくまでら)跡までキトラ古墳周辺地区を歩きます

キトラの田んぼが見えます

体験工房

体験工房からしばらく歩くと最後の目的地の於美阿志神社があります
於美阿志神社(檜隈寺跡)
於美阿志神社(おみあしじんじゃ)の境内に檜隈寺(ひのくまでら)の跡があります

檜隈寺の鎮守社として於美阿志神社が創建されました

檜隈寺は渡来系氏族の東漢氏の氏寺とされます
7世紀後半の創建といわれています
キトラ古墳がある地域は渡来系の人々が多く住んでいた場所だったのです
埋葬者が渡来系の高貴な方と言う説も捨てがたいのです
境内には平安時代の十一重石塔(重要文化財)が建っていました

またこのあたりに宣化天皇の檜隈廬入野宮があったと伝わっています
檜隈廬入野宮跡の石碑が立っていました

於美阿志神社を過ぎると檜隈寺跡前休憩案内所があります。キトラ古墳周辺地区の東の端です

近くに第2駐車場があるので車の方は駐車してキトラ古墳までキトラ古墳周辺地区を通って歩くのも良いと思います

近鉄電車飛鳥駅まで約20分ほど歩きます
道中右側に高松塚古墳の丘が見えます

時間に余裕がある方は高松塚古墳にも寄られることをおすすめします
まとめ
古墳に興味が出たきっかけがキトラ古墳でした
理由を考えると①実物の壁画を生で見ることが出来て古の人々の思いに触れたこと②「四神の館」という展示施設で古墳の成立ちに興味がわいたこと③古墳鑑賞広場が整備されていて現代の人々が古墳を身近に感じやすくする工夫をされていたことなどです
一気に古墳を身近に感じることが出来ました
それから飛鳥や桜井の古墳や史跡を巡っていますがどこも整備がされていることに感心しています
国の史跡を後世に残していこうとする多くの人の思いを知ることが出来ました
皆さんもそういった思いに触れる機会としてキトラ古墳壁画公開への参加は良いきっかけになると思います
飛鳥時代の古墳と美術に興味があり当時の人々の思いに浸りたいシニアにおすすめです
当記事へのご質問がある方は「お問い合わせ」よりご連絡をお願いします