こんにちはkyokotobaです
今回は、長かった酷暑の夏も終わり秋めいてきた一日に奈良の日本最古の道「山の辺の道」を歩いてきたので報告したいと思います
初めて歩いたのですが何とも言えない清々しさで心が洗われる気がしました
なんでもっと早く歩かなかったのだろうと思ったくらい気に入りました
今も生活する集落や田畑、柿やミカン畑の中を道が続き、開けた場所では奈良盆地を見渡しながら歩きます
そしてのどかな道沿いには神さびた神社や古寺そして古代の古墳などが次々に現れるのです
特に歴史好きにはたまらない道と言えると思います
今回は天理駅から三輪駅までの約15キロを6時間かけて歩きました
健脚の方ならもっと早く歩けると思いますが、途中の神社仏閣や古墳などをゆっくり見学してお昼はレストランで食事もとったので6時間ほどかかりました
山の辺の道に並行してJRや国道が走っているので疲れたら途中棄権すればいいので気持ちが楽です
自分のペースに合わせてスケジュールを組むことができるのも「山の辺の道」の良いところです
平日だったので歩いている方は男女問わず一人や年配の夫婦連れが多かったように思います
単独で歩いている外国人の女性の方にも数人出会いました
安全安心な道と思います
実際に天理駅から三輪駅まで実際に歩いたコースを紹介したいと思います
私も歩いてみたいと思って頂けたらうれしいです
歴史が好きで古代ロマンにひたりながらトレッキングをしたいシニアにおすすめです
「山の辺の道」とは
山の辺の道は日本書紀には存在が確認されている日本最古の道です
奈良と桜井を結ぶ古道で東の山裾に沿うように続きます
奈良県が湖だった時代に湖のほとりに自然に発生した道と考えられています
道沿いには石上神宮、大神神社、長岳寺、崇神天皇陵、景行天皇陵などの多くの寺社や古墳群があり、この地に権力を握る古代国家の中枢があったことがうかがえます
そしてその幹線道路が山の辺の道であったと思われます
最も人気のコースは天理駅から東の石上神宮へ進み、南の桜井方面へと歩くコースです
山の辺の道を歩いて良かったところ5点
①由緒ある神社仏閣や古墳が点在していて歴史好きにはたまらないところ
石神神宮、大神神社、長岳寺や崇神天皇陵など古代を偲ぶ名所旧跡がたくさんあります
古代ロマンあふれた道は歴史好きな方も満足するでしょう
②田畑のあぜ道や柿、ミカン畑の中を進むなど日本の田舎を体験できるところ
都会で生まれて田舎を知らない人も日本の原風景を感じることができるでしょう
また景色も良いので日頃のストレスを解消できると思います
③いつでもリタイアできるので人に合わせたコースを設定できるところ
目標を立てて歩いても途中で疲れたら山の辺の道に並行して国道169号線とJRが走っているのでリタイアしやすいと思います
例えばここでリタイアしても良いですね
約15分歩けばJR駅に行けます
④随所に道案内があるのでスマホや地図無しでも回れるところ
道案内が整備されているので迷うことはありませんでした
途中心配になっても矢印の方向を信じてまっすぐに進むことです
・・・kyokotobaは迷って引き返して時間のロスをしました
⑤トイレや無料休憩所が一定間隔で設置されているところ
これはとても助かりますね
思った以上にトイレと休憩所はあります
出発して直ぐだったので休憩は遠慮しました
「山の辺の道」の旅のスケジュール
近鉄天理駅から石上神宮に向かい南ルートを通って大神神社に参拝した後にJR三輪駅までのコースを計画しました
実際の見学先と行程結果は下記のようになりました
もっとゆっくり歩いて天理駅から天理市トレイルセンターまで約4時間の行程でも良いなと思いました
崇神天皇陵から大神神社以降は別の日に歩くのも疲れないと思います
「山の辺の道」を歩いてみた
・近鉄天理駅
近鉄天理駅に午前8時に到着しました
約6時間歩くことを想定しているので朝早く出発したいと思ったからです
天理に行くのは初めてでしが近鉄天理駅とJR天理駅は同じ場所なので便利ですね
早速、山の辺の道が始まる石上神宮に向かいます
天理本通というとても長いアーケード商店街を進みます
超ビッグな建物がいっぱい建っているのに驚きます
「おやさとやかた」と呼ばれる建物で天理教信者の宿泊施設や病院、天理大学に天理小学校などの教育施設として使用されているらしいです
天理教の教会本部前を通ります
・石上神宮(いそのかみじんぐう)
天理教の教会本部を通り過ぎまっすぐ進むと右に折れる標識が出てきます
石神神宮はもうすぐです
石神神宮は古代豪族物部氏の総氏神として有名です
また日本最古の神社の一つとされています
拝殿 (国宝)
朝のお勤めが拝殿でされていました
出雲建雄神社拝殿(せっしゃ いずもたけおじんじゃはいでん)(国宝)
次に訪れる予定の内山永久寺の建物の遺構として残っている貴重な拝殿です
ニワトリは石上神宮の一番の人気者です
現在約30羽が参道をはじめ境内の各所にいます
このニワトリの酉小屋の前を通って「山の辺の道」が始まります
石神神宮から山の辺の道に入りました
・内山永久寺跡
平安時代後期に創建された鳥羽上皇ゆかりの大規模な寺院跡です
明治時代初期の廃仏毀釈によって完膚なきまでに打ち壊されてしまいました
石神神宮で見た拝殿はここにあったのですね
「うち山やとざましらずの花ざかり」という松尾芭蕉の俳句碑があります
明治維新前までは大寺院でした
中央に描かれている池はまだありました
内山永久寺跡から夜都岐神社までの道は暗くて狭い道が続きます
一人で歩くと少し心細くなるかもしれません
・夜都岐(やとぎ)神社
俗に春日神社と呼ばれていて奈良の春日大社と関係が深い神社です
カヤ葺きの拝殿が珍しいです
夜都岐神社から竹之内環濠集落までの道は開けた平坦な道が続きます
奈良盆地の見晴らしも良く気持ちよく歩けました
・竹之内環濠集落
環濠集落とは室町時代にできた外敵から身を守るため周りに濠を巡らせた集落のことです
現在も生活している集落ですが今は堀が一部残っているのみです
山の辺の道途中の集落では特産の柿やミカンの無人販売所が多くあります
ほとんど100円なので気軽に買ってみましょう
kyokotobaは小ぶりの柿を4個入り100円で買いました
甘くておいしかってです
・衾田陵(ふすまだりょう)
継体天皇の皇后、手白香皇女(たしらかのひめみこ)の陵墓とされています
造られた時期は古墳時代前期前半で、3世紀後半とみられているので眠っているのは別の人のようです
柿畑の中の小道を進んでいくのですが道が分からず、近所のお爺さんに道を教えてもらいました
山の辺の道は念仏寺の墓地を通ります
墓地の中を長く歩くので道を間違えたのかと不安になりました
・念仏寺
行基が開創したと伝える中山寺(廃寺)の一坊であったといわれています
墓地の中には燈籠山古墳があります
横を通ったのですがその時は古墳と気が付かず写真を撮りませんでした
・長岳寺(ちょうがくじ)
弘法大師が創建されたお寺です
例年10月23日から11月30日まで、「極楽地獄図」が本堂に掛けられます
ちょうど住職による現代風絵解きが見学者に向けて行われていたのでラッキーでした
入館料400円
・天理市トレイルセンター
長岳寺からすぐのところにあります
山の辺の道の情報提供・休憩機能を備えた施設です
山の辺の道のちょうど真ん中位なので休憩場所として利用されています
トレイルセンター内のレストラン「洋食Katsui」で昼食を頂きました
人気のレストランなのでランチは混みます
11時30分前に入店することをお勧めします
本格レストランなので少しお高めです
おなかも膨れたので昼の部の始まりです
次は崇神天皇陵に向かいます
・崇神天皇陵(行燈山古墳)
大規模な前方後円墳で被葬者は大和朝廷の創始者とされる第10代崇神天皇とされています
・景行天皇陵
日本武尊の父とされる伝えられる第12代景行天皇の陵墓とされています
・「神籬」(ひもろぎ)
有名な遺跡なので見学した方が良いです
この場所に神籬を設け神霊をお迎えして、神祭りが執り行われていました
これが超重要な遺跡とはビックリするくらい小さいです
一帯は邪馬台国の有力候補地である纒向遺跡(まきむくいせき)に含まれ古代祭祀を考える上で注目されています
・桧原神社(ひばらじんじゃ)
祭神は天照大神です
伊勢神宮にお移りになったあとも檜原神社として引き続き祀りしたので元伊勢とも呼ばれています
境内は神々しい雰囲気を醸し出しています
檜原神社から大神神社までの道は山の辺の道を通して一番山の中を通ります
アップダウンもあり年配の方で足が悪い方はゆっくり歩いたほうが良いと思います
kyokotobaも右足の膝が痛くなり完走できるか不安になったくらいです
・玄賓庵
平安時代の高僧・玄賓僧都(げんぴんそうず)が修業した場所といわれています
・大神神社(おおみわじんじゃ)
祭神は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)です
本殿は設けておらず三輪山を拝する神社です
「古事記」「日本書紀」に神話の時代からの記載があることから神代に始まった古社中の古社とされています
・JR三輪駅
14時10分に到着しました
大神神社の参道の近くですが駅舎は線路の西側に一つしかありません
日中は1時間に1本しか電車が無いのであらかじめ時刻表を調べておいた方が良いでしょう
山の辺の道はこんな人におすすめ
①古代からの日本の歴史が好きな方
邪馬台国の場所や大和朝廷の始まりに興味がある方は見どころ満載の道です
②日本の原風景を体感したい方
田舎がある方も都会生まれの方も日本の原風景を懐かしく感じると思います
③奈良観光で有名スポットは行きつくした方
有名どころの観光スポットに負けない見どころがたくさんあります
奈良の歴史の深さが分かると思います
④会社や家庭で溜まったストレスをリフレッシュしたい方
雑念がきれいに振り払われる道です
特に一人で歩くと気分がスッキリすると思います
⑤日帰りでトレッキングをしたい方
自由に歩く時間を決めることができます
京都や大阪からでも十分日帰りで余裕で歩くことができます
「山の辺の道」を歩く時のアドバイス
山野辺の道を歩いて感じたことをアドバイスしたいと思います
まず靴はトレッキング用の底が硬い靴をお勧めします
舗装された道やあぜ道、砂利道、石畳の道、そして登山道のような急な道が現れるので、どんな道にも対応でき、疲れにくいトレッキングシューズが良いと思いました
次に服装は重ね着で温度調整することをお勧めします
今回の歩きでは朝が早く少し寒かったので、山シャツの上にフリースを着てその上にウインドシェルを羽織りました
歩いているうちに暖かくなったのでほとんど山シャツ1枚で過ごしました
最後に山の辺の道沿いの神社仏閣や古墳などの事前知識を入れておくことをお勧めします
やはり見どころを確実に見学したいですよね
知らずに通り過ぎたこともあったのがkyokotobaの反省点です
まとめ
古代のロマンを感じる道が「山の辺の道」です
昔懐かしい農村風景や神社、古寺そして古墳を巡ることで日頃のストレスから解放されることでしょう
そしてたいそうな装備は不要で思い立ったらすぐに歩くことができる手軽さもあります
次回は大神神社から桜井駅までの道を歩いてみたいと思いました
また季節ごとに見える風景も違うと思うので桜の季節に再度訪れたいと思っています
歴史が好きで古代ロマンにひたりながらトレッキングをしたいシニアにおすすめです
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