こんにちはkyokotobaです
今日は京都にある桂離宮に新緑の5月に行って来たので報告したいと思います
桂離宮は教科書にも載る日本を代表する庭園であることはご存じですね
日本でも1位2位を争うほどの人気の庭園です
ただ宮内庁管理のために参観には許可が必要です
kyokotobaはインターネット予約で申し込みました
他にも申し込み方法があるので後ほどそれも説明します
正直感動しました
日本の美が凝縮されているというか、これ以上でもなくこれ以下でもない大きさの庭園は計算しつくされた庭園でした
これが400年前の江戸時代初期に造られていることが驚きです
現代にも通じる美の感性が感じられます
外国人に日本人の美意識を説明するなら桂離宮を見てもらうことが一番わかりやすいでしょう
そしてこの庭園が17世紀前半の創建以来火災に遭うこともなく、ほぼ400年間完全に創建当時の姿を今日に伝えていることが驚きです
戦乱や戦争、自然災害に負けずに後世に伝えてくれたと感謝したいです
日本の庭園の最高傑作を見たいシニアにおすすめです
桂離宮とは
桂離宮は、1600年代初めに八条宮智仁親王と智忠親王親子が約50年の歳月を費やして完成させた池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)庭園です。
特徴はわざと庭全体が見えない仕組みになっていることでしょう
庭を進むごとに風景が変わるので飽きることがありません。新しい景色が開け新しい驚きが続くのです。日本美の極致ともいうべき庭や建物が次々に現れる仕掛けには思わず感動せざるを得ません
桂離宮が広く知られるようになったのは、昭和の初めに来日したドイツ人建築家の、ブルーノ・タウトの影響です
ブルーノ・タウトは桂離宮を「泣きたくなるほど美しい」とたたえたのです
桂離宮を時代や西洋と東洋の違いを超えた究極の普遍性を見たのでしょう。
桂離宮は簡素ながら計算された芸術品と言えます
想像するより実際に見ると、言っている意味が理解できると思います
桂離宮のアクセス
所在地は京都府京都市西京区桂御園です
・電車の場合
阪急電車が便利です
桂駅で下車します。阪急電車桂駅は特急電車も停まるので便利ですね
桂駅から桂離宮までは徒歩約20分
徒歩ルートは下記の地図を参考にしてください
桂駅に桂離宮への道案内の看板があるので大丈夫です
・バスの場合
京都駅からバスが出ています
バスターミナルから市バス33系統(C5乗り場)に乗車します。30分ほどで桂離宮前バス停です
そこから徒歩約10分で桂離宮です
・車の場合
桂離宮には無料の駐車場があります。参観客なら利用ができます。普通車で50台くらいの駐車スペースがあります。
桂離宮の参観要領
・参観開始時間及び定員
毎日8回参観時間が決まっています
事前申込と当日申込があります
旅行などで行く日程が決まっているなら早めに予約する方が良いと思います
また近くにお住いの方は天気の様子で晴れ予報の日を選んで予約しましょう
・参観料
18歳以上(高校生及びこれに相当する者を除く)は,1名につき1回 1,000円
※中学生,高校生は無料
・休館日
(1) 月曜日 (なお、月曜日が国民の祝日に関する法律に規定する休日となるときは、翌火曜日が休止日となります。)
(2) 年末年始(12月28日~翌年1月4日)
(3) 行事等の実施のため支障のある日
参観申込方法
・事前申込みと当日申込みがあります
事前申込みには①往復はがきで申込み②インターネットで申込み③現地窓口での申込みの3通りがあります
申込み方法は宮内庁ホームページを参照してください
宮内庁ホームページはこちらから
ちなみにkyokotobaはホームページから申込みました
ホームページから申し込んでも許可が下りるのに時間がかかります
kyokotobaは翌日に下記の許可メールが届きました
・当日申込み方法
京都に観光に来て急に桂離宮を見学したいと思った方でも当日に現地窓口の申込みの枠があるので大丈夫です
各時間20名あるので大抵見学できるのではないでしょうか
ただしその日の当日枠はインターネットで確認してから行った方が間違いないでしょう
このように入り口近くに当日券受付があります(免許証・マイナンバーカード等の身分証明書は必要です)
桂離宮に行ってみた
阪急電車 桂駅より出発
桂離宮までは案内標識を探しながら歩きました
参観入り口に到着です。道の横が桂離宮駐車場です、入り口の目の前なので便利かもしれません
2時見学コース開始の30分前に到着。すでに何人か集まっていました
海外の観光客もちらほらいました
当日入場の申込み受付場も用意されていました
さあ入場開始です
順番に係りの方が参観許可通知書を確認して中に通してくれます
券売機で参観券を購入します
すぐ横の受付で参観券と許可通知書を出して最終チェックをします
受付が済むと首からかけるパスケースをいただきました
このケースの紐の色でグループ分けを行うようです
kyokotobaは黄色の紐でした。最初のグループだったようです
時間までしばらく待合所で休憩です
記念品の売店もありました
時間になったので出発です
案内人は若い方でした
庭園見学の順路です
ブログも順路に沿って説明しますね
宮内庁ホームページより 出典はこちら参照
まず御幸門に向かいます
・御幸門(みゆきもん)
17世紀中頃、後水尾上皇をお迎えするために造られた門で、18世紀に再建されています。茅葺切妻屋根で、柱と桁にはアベマキの皮付き丸太が使われています。
御幸門から見た表門です
表門は桂離宮の正門です。後水尾上皇をお迎えするのに当たり造られたと伝えられています
・御幸道(みゆきみち)
御幸門に続く道に小石を密に敷き詰めて舗装しています、この小石を霰(あられ)に見立てて「霰こぼし」と呼んでいます。
御幸門を引き返して外腰掛に向かいます
・外腰掛(そとこしかけ)
松琴亭の待合所です。腰掛の脇には砂雪隠(すなせっちん)があります
実際には用を足すのではなく着物の乱れを整えることに使われていました
砂雪隠
外腰掛の前の石の道が延段(のべだん)と呼ばれています。異な大きさの石を敷いていて文字の行書・草書を表現しているらしいです
外腰掛に腰かけて前に見えるのが蘇鉄山です。蘇鉄の木は島津家よりの贈呈らしいです
これも庭園が見えないように植えられています
次は松琴亭に向かいます
・洲浜(すはま)
黒く扁平な石が敷き詰められ池に突き出し、先端に灯籠を据えて岬の灯台に見立てて海を演出しています。
・天橋立
石橋でつないで見える光景から天橋立と呼ばれています
・石橋(いしばし)
白川橋(しらかわばし)ともいわれていますが、松琴亭へは、この一枚橋でつながれています
係りの方から落ちないように注意があったほど道幅が細かったです
・松琴亭(しょうきんてい)
茅葺入母屋造の茶亭です。桂離宮に4つある茶室の中でもっとも格式が高い茶室です
松琴亭一の間が有名です
この茶室の一の間(いちのま)とよばれる部屋のふすまは、白と青の和紙が市松模様に貼られています
現代に通じるオシャレな感覚のデザインはすごいです。400年前のデザインとは思えません
次は賞花亭に向かってしばらく小道を歩きます
森の中を散歩している気分です
・賞花亭(しょうかてい)
茅葺切妻屋根の茶亭で、苑内で最も高い位置にあって、「峠の茶屋」とも呼ばれています。
庭を見下ろす景色が素晴らしいです
・園林堂(おんりんどう)
本瓦葺方形造の持仏堂で、宮家代々の位牌が安置されていましたが現在は建物だけが残っています
園林堂から橋を渡って書院の横を通り笑意軒に向かいます
・笑意軒(しょういけん)
茅葺寄棟造の母屋に柿葺の庇をつけた農家風の茶亭で、桂離宮の茶亭の中では最も大きい建物です。
笑意軒の額の文字も斬新です。また円窓も1個づつ編み方を変えています
「二の間」の窓の配置・大きさが絶妙で1枚の絵になりそうです
窓の下の腰壁の模様も金箔の稲妻を思わせるデザインで江戸時代に造られたと思えない斬新さです
内壁の色・デザインも素晴らしい
笑意軒から最後のコース、書院に向かいます
・書院(しょいん)
離宮の中心的御殿で、古書院、中書院、新御殿が雁行形に建てられ、古書院の前には月見台が造られています
教科書に載っている写真は書院が多いですね
・住吉の松(すみよしのまつ)
別名「衝立松」とも呼ばれ、お庭全体を見せない役割をします
・月波楼(げっぱろう)
観月のための茶亭で、その名のとおり池に映る月を鑑賞しました。
書院への入り口、沓脱石が6名の靴が並べるような大きさにしています
見学終了です。中門から退出です
所要時間は約1時間。大満足の1時間でした
桂離宮で感動したところ
とにかく無駄がない究極の造形物だと思います。作者の美意識を尊敬せざるを得ません
「泣きたくなるほど美しい」と言ったブルーノ・タウトの気持ちが分かります
また庭園の中にいるだけで心が落ち着くのです。自分の庭だったらどんなに幸せでしょう
すべてが良かった桂離宮ですがその中で特に感動したところを紹介します
ひとつは松琴亭です
桂離宮にある4つの茶亭のなかで一番格式が高い茶室です。茶室の一の間とよばれる部屋のふすまが白と青の和紙で市松模様に貼られているのがめちゃめちゃオシャレと思いました。現代にも通じるデザインで400年前の人のセンスを尊敬します
もうひとつは笑意軒です
桂離宮の茶室の一つで農家風の茶亭です。窓の配置が素晴らしいと思いました。風景を一つの絵画のように見せる意図がある窓のデザインは斬新で心憎いと思いました
他にもあるのですがとにかく日本的な美が集約されている庭園なので見どころばかりでした
残念だったところ
桂離宮の庭園は本当に感動ものでした
さすが日本庭園の傑作、最高峰と言われることはあると素人ながら感じました
それでも残念なところがあります
それは騒音です
近くに阪急電車が走っているために、桂川にかかる鉄橋を電車が通るたびにゴーとすごい音が聞こえてきました。これは少し興ざめしました
極楽から現実に引き戻されてしまいます。どうにかならなかったのでしょうか。今から線路を変更させることはできないので仕方がないのですね。
ブルーノ・タウトが訪れた時のように静けさに包まれた桂離宮の庭園を散策したかったというのが本音です
まとめ
京都に名所・名跡は多くありますが桂離宮は訪れるべき場所と改めて感じました。日本人の感性の素晴らしさを体に感じることができるのです
桂離宮は決して広くありませんがこれ以上でもなくこれ以下でもない丁度よい広さなんです。それが簡素な庭園と建物が一体となって、日本的な美を形成していることが分かります
日本文化の真価を後世に伝えてくれているので是非多くの方に知ってほしいと思いました。未来にも残していく必要があるでしょう。
京都で日本の美の真価を体験したいシニアにおすすめです
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